シャルロッテ「…喉渇いてきたよぉ…」

オッティ「ぜぇぜぇ…辛抱してやシャル!ポッキー1本なんて嫌や!」

マミ(くっ、こっちのチーズはあと5個しかない…それまでにケリをつける!) ヒュンッ

シャルロッテ「んぐぅ…」

オッティ「シャル、しっかりせぇやー!」パクッ

マミ「はぁっ!」バババババッ

オッティ「くぅ…正直しんどいでぇ…」

シャルロッテ「ごくんっ ごめんオッティ、次は大丈夫!」


さやか「ところでさー、なんであの娘2人は連れてきてないの?」

ほむら「夫婦喧嘩なんて見せられたらショック受けるでしょ?当然よ」

杏子「それと、なんであの恵方巻きは魔女なのにあんな強えんだ?」モグモグモグ

QB「あれはシャルロッテとは別個体だ。魔女と共生している使い魔みたいなものだね」

まどか「へぇ…そうなんだ」


仁美「どうしてマミさんが沢山チーズを持っていますのにそれを狙いませんの?」

ほむら「シャルがお子様だからそんなに頭が良くないのよ」

さやか「納得」

マミ(ついにチーズのストックが無くなった…!)

シャルロッテ「…その様子だと、もうチーズなくなったでしょ?」

マミ「ッ…」

オッティ「はぁ…はぁ… これで、ワイらの勝ちや!」 ギュンッ

マミ「…最後の最後まで使わないつもりだったけど…仕方ないわね!!」

     ヒュンッ!

マミ「これが巴マミ特製の特大チーズケーキよッ!さぁ受け取りなさい!!」 シュルルッ ガタンッ

オッティ「アカン!あのドでかいマスケット銃は間違いないで!あの嬢ちゃんトドメ刺す気や!!」 ギュンッ

シャルロッテ「マミマミのチーズケーキ!!? とりゃああぁぁ!!!」 バッ

     ベショッ…

シャルロッテ「」 ペターン

オッティ「シャルうううううぅぅぅ!!?」

マミ「そこよっ!! ティロ・フィナーレェッ!!!」

     ドォンッ!!

オッティ「ぐふぅ…ぽ、ポッキー1本は…嫌やぁ……堪忍してやぁ…」 ドサァッ…

マミ「…戦いのあとのローズティーは格別だわ」 ズズーッ…


ギーゼラ「…勝負あったね」

エリー「まさかオッティが負けるなんて… シャルは犠牲になったのだ…」

ほむら「意外な結果だったわ… ところで魔女ってどうやって治療すればいいの?」

さやか「あたしがいるじゃん」

マリア「さやか、最近雑用ばっかりやらされてるわね」

杏子「なぁ、あとでシャルとポッキーゲームしたいんだが」モグモグ

QB「君は色んな意味で魔女の口付けを受けたいのかい?」

仁美「杏子さん…あなたもNTR属性を持っていたなんて…」

まどか「仁美ちゃん、それ違うと思うよ…」

その頃、向こうの世界ーーー

ティロッテ「はじめまして、くりーむちーずさん♪」

クリームヒルト「クリームヒルトなんだけどな…ティヒヒwwwwwwまぁいっか!はじめまして、ティロッテちゃん」

過去QB「なんで名前を間違えられているのに納得しているんだい?訳がわからないよ」

フィナロッテ「…インキュベーダー…」

過去QB「『ベーダー』じゃなくて『ベーター』だよ。というか君はわざと間違えてないかい?」

フィナロッテ「…バレタカ」

過去QB「やれやれ…さて、明後日の事の話について話さないとね」

クリームヒルト「この2人、ホントに契約できるの?」

フィナロッテ「ソレハアタシモキニナル…アタシタチハニンゲンデモナイシ、マジョデモナイカラナ」

ティロッテ「ちゅーとはんぱだよねー」

過去QB「人間でなかろうと、第二次成長期の女性でなかろうと、君たちに魔法少女の素質があることには変わりないよ」

過去QB「ただエネルギーの効率の事を考慮しなければ、感情がある生物なら何でも魔法少女になれるのさ。素質があればの話だけど」

クリームヒルト「ママが『魔法少女』なんて言ったら違和感しかないね…」

フィナロッテ「…モウヒトツ、シツモンガアル…アタシタチハホントウニ、マミトシャルロッテノムスメナノカ?」

クリームヒルト「…」

ティロッテ「な、なにいってるの?ふぃな?」

過去QB「フィナロッテは君と違って勘がするどいね…暁美ほむらに似せたのかい?」

クリームヒルト「…もう、隠し通すって訳にはいかないみたいだね」

フィナロッテ「…」

クリームヒルト「あなたたちは、私の魔翌力によって生まれた存在…人間と魔女の2つの性質を併せ持った、『感情がある私の使い魔』なんだよ」

ティロッテ「え…?」

フィナロッテ「………」

フィナロッテ「…ダイタイ、ヨソウハデキテイタ」

過去QB「向こうの世界ではマミとシャルロッテ、それに僕まで気付いてないみたいだね」

過去QB(シャルロッテが思いのほか積極的だったから、最高のタイミングで疑似グリーフシードを届けられたし…)

ティロッテ「ひどいよ…こんなの、あんまりだよ…」

クリームヒルト「よく聞いてね、ティロちゃん。確かにあなたは私の使い魔だけど」

クリームヒルト「あなたたち2人は、マミさんやシャルちゃんにいっぱい愛されてる。かけがえのない家族なんだよ」

ティロッテ「かけがえのない、かぞく?」

過去QB「まどかが生みの親、マミとシャルロッテが名付けと育ての親…みたいなものだね」

クリームヒルト「ホントはね、マミさんはシャルちゃんには特に仲良くして欲しかったからティロちゃんを生み出したんだ」

クリームヒルト「だから、ティロちゃんもマミさんとシャルちゃん…ううん、魔法少女と魔女が仲良くできる世界を作って!!」

ティロッテ「…うん。あたし、がんばる!」

フィナロッテ「…ツゴウ、ヨスギナイ?」

過去QB「それには同感するよ」

クリームヒルト「ほら、そろそろマミさん達が心配してると思うよ?」

フィナロッテ「…マタアイマショウ、ワルプルギスノヨルノトキニ」

過去QB「君たちの祈りが世界を救えるか…楽しみにしているよ」

ティロッテ「じゃーねー、きゅーべー!くりーむちーずさん!」

クリームヒルト「ティヒヒwwwまたね、フィナちゃん、ティロちゃん!」

     シュンッ     キーンッ

     シュタッ

ティロッテ「あれ、だーれもいない」

フィナロッテ「…シカタナイワ。シバラクマツトシマショウ」パクッ モグモグ

ティロッテ「…ほんと、がむばっかりかんでるねー」

フィナロッテ「カンデナイトオチツカナイノヨ。アナタモタベル?」モグモグ

ティロッテ「うん♪」モグモグ

ティロッテ「すとらいど!すとらいど!」ブンブン

フィナロッテ「…ドウシテクビヲソンナニフッテイルノ?」モグモグ


――――――――――――――――――――

オッティ「…」モグモグ

マミ「そんなにチーズ欲しいならあげるわよ?」

オッティ「ええんや…ワイの負けやし、仕方ない事なんや…」


杏子「ん〜」モグモグ

シャルロッテ「んー!んー!」ジタバタ

さやか「ほらほら、罰ゲームなんだから暴れないの」

杏子「んっ」チュッ

シャルロッテ「んむぅーっ!?///」カァァァ

ギーゼラ「…羨ましい」

仁美「ギーゼラさん、あなたの気持ちはよく分かります…NTRとは残酷なものですわ」

まどか「わけがわからないよ…」

QB「あ、それ僕のセリフだよ」

エリー「ねぇねぇマリアー」

マリア「何よ」

エリー「新しいパソコン欲しいな♪」

マリア「そんな事言われても、私達は人間に見えないから買い物できないじゃない」

ほむら「そういう事なら私が一緒に買いに行ってあげてもいいわ」ファサッ

エリー「まじで!?ほむほむだいすきー♪」

マリア「…」

さやか「マリア、あんたの気持ち、よーく分かるよ…NTRとは」

エリー「アタシの本命はさやかだよー?」

さやか「たはーwwwやっぱエリーはいい子だわーwwwww」

マリア「………」

ほむら「マリア、あなたの気持ちは痛いほど分かるわ」

マリア「…みんなは、私をいじめているの?」

さやか「なんか恭介みたいなセリフだね…」

エリー「最近なんの絡みもないけど何してんだろ?」

ほむら「私達の世界に男は必要ないのよ」

QB「僕はどうなんだい?性別という概念は存在しないけれど」

ほむら「時間軸によってはマミと恋人関係になっていたりなぜか可愛い女の子になっていたりするわね」

QB「わけがわからないよ…」

エリー「出ました!本家わけわか!」

次の日(ワルプルギス前夜)―――

     イラッシャイマセー

エリー「パソコン♪パソコン♪」

ほむら「もう引き篭もる必要ないぐらい活発になっているわね」

まどか「ティヒヒwwwさやかちゃんに性格似てきたんじゃないかな」

マリア「魔女になる前は『空想(ネット)がアタイの現実(リアル)だ!』とか言ってたのに」

エリー「マリアだって『魔法少女が魔女になるのならみんなで一緒に死にましょうよ!』だなんて言ってたくせにー」

まどか「えぇー…」

ほむら「マミみたいな事言うのねあなた…割と豆腐メンタルなんじゃない?」

マリア「今はそんなことないわ…」

エリー「ところで、なんでさややは来てないの?」

ほむら「魔女と魔法少女達で座談会してるわ」

マリア「悪いわね、エリーの買い物に付き合わせちゃって…」

ほむら「気にする事はないわ。まどかと一緒だもの」

まどか「私も、ほむらちゃんと一緒にお買い物できるのがとっても嬉しいなって」

エリー「まどっち何回も『とっても嬉しいなって』って言ってる気がする」

まどか「そ、そうかなー?」

マリア「お気に入りのセリフなんでしょうね。きっと」

ほむら(それはまどかのお気に入り?それとも…)

マミの家―――

杏子「食うかい?」

シャルロッテ「…」プイ

杏子「うぅ…」

さやか「昨日のアレからずっと口きいてないの?」

ギーゼラ「そのようだね」

仁美「マミさんにしか許していなかった唇を奪われたんですもの…」

マミ「キスだったら私QBとだってした事あるわよ」

シャルロッテ「エ?」

さやか「マ、マミさん…?」

QB「唇が触れ合うだけの行為がどうしてそんなに大切なんだい?君たちは本当にわけが―――」

シャルロッテ「………」ゴゴゴゴゴ

ギーゼラ「QB、今のはマズかったよ…」

     ゴボッ ギュンッ   グバァ

QB「わっ」

     バクン

QB「」

オッティ「なんや、QBか…帰ろ」 ゴボッ

シャルロッテ「食ベテモマタ出テクルンダヨネ」

さやか「あわれQB、ナムナム…」

杏子「ざまあwwwww」

ティロッテ「ざまー!!」

フィナロッテ「…ザマァ」モグモグ

仁美「実はマミさんとさやかさんに相談があるのです」

さやか「どうしたの?恭介の事?」

仁美「いえ…あまり言い辛いのですが…」ゴニョゴニョ

マミ「そんな事で悩んでいたのね…」ゴニョゴニョ

さやか「仁美の―――さ、―――って事だよね?」ゴニョゴニョ

マミ「それじゃ、―――だから、―――――――ってところね」ゴニョゴニョ

仁美「いいですわね… ―――も―――ですわ」ゴニョゴニョ

さやか「―――で―――――とか…―――は―――――とかどうかなっ」ゴニョゴニョ

仁美「ステキですわっ」ゴニョゴニョ

マミ「決まりねっ」ゴニョゴニョ

杏子「なぁ、さっきから何ヒソヒソ喋ってるんだ?」

ギーゼラ「気にしたら駄目だよ。あの世界は君には相応しくない」

フィナロッテ「ソウネ…アタシダッタラヘイキダケド」モグモグ

ティロッテ「なんのはなしー?」

シャルロッテ「ワカンナイ」

ギーゼラ「フッ…マミの専門分野さ」

杏子「紅茶とかケーキか…?」

ティロッテ「それだったらきょーこにふさわしーでしょ」

杏子「それもそうだ」

エリー『〜♪』カタカタ

ほむら「エリーに勧められてポケットモンスターブラックを買ったわ」ホムホム

エリー『ほむほむが十分に強くなったら対戦してあげるー♪』カタカタ

マリア「財布が軽い…こんな気持ちで買い物するのなんて初めて…」

ほむら「やっぱりマミに似てるわ。あなた」

まどか「というか魔女ってお金とか持ち歩いてるんだね…」

エリー『こーい!ワルプルギスこーい!』カタカタ

マリア「なんで私はエリーにこんなにも尽くしているのか分からないわ」

ほむら「私と同じよ」

まどか「ティヒヒwwwほむらちゃんは私のために頑張りすぎだよー」

ほむら「そうかもしれないわね…明日はついにワルプルギスの夜。絶対に負けられないわ」

マリア「終わらせましょう。あなたの永遠に近い時間の旅を。呪われた魔女の饗宴を」

エリー『マリアってたまに厨二っぽい事言うよねー』カタカタ

まどか「そういえば2人とも何歳なの?」

マリア「魔女になったのは16よ。今は18」

エリー『アタイはマリアの一つ下。学校は同じだったんだけどずっと不登校だったんだよね』カタカタ

まどか「えぇー…さやかちゃんと同じ中学生だと思ってたよ…」

ほむら「魔女もいろんな過去があるものなのね…」

マミ「チーズタルト、初めて挑戦してみたんだけど…どうかしら?」

さやか「ぱくっ…んー!最高においしいです♪」モグモグ

杏子「どれどれ…う、うめぇじゃんか!!」モグモグ

シャルロッテ「トッテモオイシイヨ♪」モグモグ

仁美「是非、レシピを教えて欲しいですわ…」モグモグ

フィナロッテ「…ハジメテニシテハジョウデキダワ」モグモグ

ティロッテ「おいしーよー!」モグモグ


QB「あの…僕の分は?」

マミ「あ…すっかり忘れてた…」

QB「…」

ギーゼラ「仕方ないな、分けてあげるよ。ほら」

QB「ありがたく貰うよ」モグモグ

QB「きゅっぷい…うん。栄養価も高いし、少しはエネルギーになったかな」

ギーゼラ「正直に感想を述べたほうがいいと思う」

QB「…とってもおいしいよ。マミ」

マミ「ふふ…ありがとね」

シャルロッテ「…まみまみノ浮気者ーっ!」

マミ「えぇー!?」

ギーゼラ「わけがわからないよ」

QB「また僕のセリフを取られた…」

シャルロッテ「ウゥ…まみまみハきゅーべーニ浮気スルシ…キョーコニきすサレチャウシ…」グスッ

仁美「あなたの気持ちはよく分かりますわ…NTRというものは」

シャルロッテ「モウソレイイカラ!」

杏子「悪かったって…罰ゲームでキスはさすがにやりすぎたよな。ごめん」

シャルロッテ「正直ニ謝ラレテモ困ル…」

マミ「シャルちゃん、お願いだから元気出して…」

ギーゼラ「そうだな、こうしよう」 ギュッ

シャルロッテ「っ!?ハナシテ!!」

ギーゼラ「それ」

マミ「んむっ」

シャルロッテ「ンー!?」ジタバタ

さやか「ちょっと何してんのよアンタ!」

ギーゼラ「いやー、マミとシャルロッテにキスさせたら仲直りできるかなった」

杏子「本当に不器用ってレベルじゃないなお前」

マミ「しゃ、シャルちゃん…タルト食べたあとだから甘いわね///」

シャルロッテ「まみまみ…オイシカッタ///」

さやか「うそー!?仲直りどころか甘ったるいオーラを感じるんだけど!?」

仁美「これが愛ですわ…」

杏子「…まぁ、よかったな2人とも」

シャルロッテ「ウン!アリガト、キョーコ!」

フィナロッテ「…ノロケガ」モグモグ

QB「わけわか」

ティロッテ「とうとうりゃくしちゃったよ…」

     ピンポーン ガチャ

マミ「あら、いらっしゃい」

ほむら「失礼するわ」ホムホム

まどか「お邪魔しまーす」

エリー『さややー!パソコン買ったよー!』カタカタ

マリア「買ったのは私でしょ…」

さやか「随分薄っぺらくなったねエリー」

ギーゼラ「ほむら、今プレイしているのはポケモンかい?」

ほむら「ええ、今バッジ3つよ」ホムホム

マリア「速すぎるわ…」

杏子「というか明日はワルプルギスの夜だってのにゲームなんてしてていいのかよ…」

ほむら「問題ないわ。あぁ…まどか(タブンネ)可愛いわ…」ホムホム

まどか「なんで私の名前をポケモンにつけるのかな」

ほむら「ああっ!私のまどかが急所に当たって瀕死に!? 絶対に許さないわ…RPG-7(ジャノビー)、グラスミキサー!」ホムホム

さやか「ネーミングセンスが常人の域を超えてる…」

エリー『楽しそうでよかった♪』カタカタ

マミ「とうとう明日はワルプルギスの夜よ」

ほむら「いよいよね…」

杏子「負ける気はしないな」

マミ「こっちの勝利条件は、ワルプルギスの夜を結界に入ればいいのだけど…」

まどか「ほむらちゃんが何回やっても勝てない相手だから…強いんだよね」

マリア「私たち魔女で結界を展開する。だから魔法少女はワルプルギスの夜を攻撃し、結界まで追い込んで」

エリー『ワルプルギスは怒らせたらヤバいからね?ひっくり帰ったら地球終わるから』カタカタ

さやか「…なんか不安になってくるなあ」

仁美「大丈夫ですわ。魔法少女が5人もいるんですもの」

フィナロッテ「アタシタチハ、ムコウノセカイデヤルコトガアル」モグモグ

ティロッテ「けーやく、だよね」

QB「こっちの僕と契約しないのには理由があるのかい?」

フィナロッテ「…オシエルヒツヨウハナイ」モグモグ

シャルロッテ「ミンナ、ガンバッテネ!」

ギーゼラ「健闘を祈るよ」

エリー『打倒ワルプルギス!』カタカタ

     オー!!

深夜、ほむホーム―――

ほむら(なんだかんだでポケットモンスターブラック、クリアしたわ)

ほむら(ポケモンってもっと子供向けのゲームかと思っていたけれど…随分と重い内容だったわ)

ほむら(あの電波な緑髪の青年…夢を実現し、キミの真実とするんだ。と言っていた)

ほむら(明日、全てに決着をつける)

ほむら(にしてもまどか可愛いわ…一度しか野生で出た事ないし、これって運命よね)

ほむら(性格がいじっぱりなまどか…最高だわ)ホムホムホムホム


――――――――――――――――――――

魔女座談中…

ゲルトルート「今日はいよいよワルプルギスの夜ですわね」

パトリシア「私達は相変わらずお茶してますけどね」

イザベル「折角ですし、見に行ってもいいのではないでしょうか」

ロベルタ「魔女の饗宴かぁ…楽しい夜になりそうだ」

ゲルトルート「そうですわ、あのワルプルギスの夜が来るんですもの。お茶菓子などを用意しなければ」

ロベルタ「どういう酒が好みなんだろうなぁ…聞く話によると魔女になって数千年経つらしいしよー」

パトリシア「その必要はないと思います…」

イザベル「魔法少女たちの邪魔にならないよう、こっそり見るとしましょう」

ロベルタ「アンタは身体デカすぎてこっそり見れねぇだろーが」

イザベル「」プチン ゴゴゴゴゴ…

ロベルタ「あ、やべ」

パトリシア「またですか…」 ワイヤーアクション!

ゲルトルート「胴体痛いですわ…もう少しソフトに縛ってくださいません?」

マミ「ついに来るわね…ワルプルギスの夜」

杏子「前衛はあたしとさやかが、マミとほむらはサポート頼む」

さやか「仁美はまどかの護衛してるから、実質戦力は4人分かぁ」

     ザワ…  ザワ…

杏子「オイ、なんか変なモンがいっぱい出てきたぞ」

マミ「まるでサーカスね…使い魔の一種かしら?攻撃してこないようだけど」

ほむら「ッ…来る!」

     5     4     2     1

ワルプルギス「アッハハハハハハハ!!ウフフフフフフフフ!!」ゴゴゴゴゴ

マミ「な、なんて大きさなの…!」

杏子「ビビってんじゃないっての…一気に畳み掛けるよッ!!」 ダッ

さやか「オッケー!!」 ザッ

ほむら「食らいなさい!オーバーヒート!!」ダダダダダダッ

ワルプルギス「ウフフフフフフフフフ…アハハハハハハハハ!!」ゴゴゴゴゴ

マミ「ほとんど効いてないように見えるけど…やるしかないわ!!」バンッバンッバンッ

ワルプルギス「アーハハハハハハハハハハ!!」ゴオオォォォ

杏子「危なっ!!ビルの残骸投げてきたぞ!!?」サッ

ほむら「これはダストシュートかしら…」

さやか「すっかりポケモン色に染まってるんじゃないわよ!!」ズガッ

避難所―――

仁美「…凄い嵐ですわね」

まどか「みんな…大丈夫かな」

QB「正攻法で倒せる相手じゃないよ。ワルプルギスの夜の元々の力に514回分の暁美ほむらに溜まった因果がプラスされている」

QB「さらに前時間軸での世界の改変によって、魔女の魔力はほとんどワルプルギスの夜に吸収されているんだ。まさに最強の魔女だよ」

仁美「勝てるのでしょうか…」

まどか「…」

QB「心配なのかい?君の力ならワルプルギスの夜と同じだけ因果が重なっているんだし、解決できるはずなんだけどね」

仁美「そうやって、まどかさんを契約させようとしないで下さい!」

QB「…まあいいさ。事が終わるまで契約はしない約束だからね。だけど…」

まどか「…」

QB「どうも彼女たちの事が気になるらしいね。様子を見に行くかい?」

まどか「でっ、でも…」

仁美「…私はまどかさんの護衛を任されました。あなたが望むのなら、使い魔に襲われようと守ってみせますわ」

まどか「仁美ちゃん…!」

QB「そうか…それじゃあ僕も行くとするよ。テレパシーを使うぐらいしか役目がないけどね」

仁美「2人と1匹の奇妙な旅ですわ!」

QB「なんなんだい、それは」

まどか(あ、行く前にママに行ってきますって言っておかなきゃ…)

見滝原上空―――

エリー『よーぉし、この辺であってるよね?』カタカタ

マリア「魔法少女たちがワルプルギスの夜をここに追い詰めて、私達は結界を展開すればいいのだけど…」

シャルロッテ「ウーン…4人分ノ魔力デ足リルノカナ?」

ギーゼラ「…そうだね、そこに居る魔女たちに協力してもらうとしようか」 ギュインッ


ロベルタ「おい!バレてんじゃねーか!お前のせいだぞイザ…」

イザベル「あまり私を怒らせないほうがいい」

ギーゼラ「ワルプルギスの夜を止めるために協力して欲しいんだ。いいよね?」

パトリシア「ボランティア活動は嫌いではないですし、いいですよ」

ゲルトルート「仕方ないですわね…火消し役を手伝わされるなんて」

イザベル「やっとの出番ですからね。頑張りましょうか」

ロベルタ「…しゃーねーなぁ」

ギーゼラ「うん。頼んだよ」


エリー『待つのって暇ぁー…さやや大丈夫かなぁ』カタカタ

マリア「シャル、ちょっとお菓子出してくれない?お腹空いちゃったわ」

シャルロッテ「イイヨー、ハイ♪」パッ

マリア「ありがと。ハッピーターン美味しいわ♪」モグモグ

エリー『くぅぅ…パソコンの中にいるから食べたくても食べれない…』カタカタ

     タッタッタッ…

仁美「…使い魔がいますわね」

まどか「え、ほんと?」

QB「君もなかなか鋭くなったね」

仁美「かなりの数がいますもの。誰だって分かりますわ」

QB「君1人で大丈夫なのかい?ワルプルギスの夜は使い魔だって強い」

仁美「…試したい事があるのですわ。まどかさんはQBさんから離れないで下さい」

まどか「? わ、わかった」

QB「やれやれ…僕に彼女を守る力なんてないんだけどね」

仁美「信じてますから…QBさんの事」

QB「…君は本当に何を考えてるのかわからないね」

仁美「ふふっ、そうですわね…さぁ、来ますわ!」

     シュンッ

使い魔1「キャハハハハハ♪」

使い魔2「アハハハハハハ!」

使い魔3「エヘヘ…」

仁美「…さやかさんやマミさんと一緒に考案した必殺技、今見せてあげますわ!!」

          ◆

仁美「あまり言い辛いのですが…私もマミさんのようなカッコいい事が言いたいと思っていましたの…」ゴニョゴニョ

マミ「そんな事で悩んでいたのね…」ゴニョゴニョ

さやか「仁美の武器ってさ、鎖鎌って事だよね?」ゴニョゴニョ

マミ「それじゃ、両端とも鎌だから、双頭の鎖鎌(ドゥエ ウン カテナ ファルチェット)ってところね」ゴニョゴニョ

仁美「いいですわね… 必殺技も必要ですわ」ゴニョゴニョ

さやか「摩擦熱で火おこしてとか…技名は業火無双鎌舞とかどうかなっ」ゴニョゴニョ

仁美「ステキですわっ」ゴニョゴニョ

マミ「決まりねっ」ゴニョゴニョ

          ◆

仁美「…実戦で使うのは初めてですわ」

     ゴオォッ! ギュルルルルルルルル

まどか「仁美ちゃんを中心にして、円を描くように鎖がいくつも敷かれてる…まるで鎖のじゅうたんみたい!」

仁美「まだまだ、これから…!」

     ヒュンッ ヒュンッ ヒュンヒュンヒュンヒュンッ

まどか「鎌を回すスピード、とっても速い!」

仁美「くっ…お願い、成功してッ!」

     チッ チッ チッ チチチチチチチチチチチ…   ゴオオォッ!

仁美「来ましたわ…ッ!」

どか「すごい…仁美ちゃんが振り回してる鎌が下に敷かれた鎖と何度擦れあって…火が出てるよ!」

QB「君も実況しているのかい…それにしても、魔力をこんな使い方するとはね…流石だよ。志筑仁美」

仁美「真・志筑流奥義…業火無双鎌舞ッ!!!」

まどか「目が怖いよ…」

     ゴオオオォォッ! ズバッ ズシュッ ズシャアアァァンッ!

使い魔1「キャアアアアアアアッ!」

使い魔2「ハアアアアアアアンッ!」

使い魔3「フェェ…」

仁美「…戦いの後のローズティーは格別ですわ♪」 ズズーッ…

まどか「す、すごいよ仁美ちゃん!!」

QB「摩擦熱と魔力により発火させた上、高速で回転させた勢いのまま鎌で一気に切り刻む…随分と物騒な事をするんだね君は」

仁美「ふふ…そうでしょうか? いけない、ソウルジェムも濁ってしまいました」 シュゥゥ…

まどか「仁美ちゃん、カッコよかったよー!」

仁美「ウフフ、ありがとうございます」

QB「さぁ、先を急ごうか」

仁美「ええ!」

     タッタッタッ…

まどか(別に走らなくてもいいような…)

ワルプルギス「アハハハハハハハハ!アーハッハハハハハハ!」ゴゴゴゴゴ

杏子「ちくしょう…防戦一方か…」

さやか「グリーフシードにも限りがあるし…正直ヤバいね…」

ほむら「どうしてなの…何度やっても…あいつに勝てない!」

マミ「…みんな、諦めたら駄目よ…!」

     ザッ

まどか「ほむらちゃん!みんな!!」

QB「予想通りの状態だね…これでも善戦したほうだよ」

仁美「…これ、グリーフシードのストック使ってください」

     シュゥゥ…

杏子「…どうしたらいいんだよ、あんな化け物!!」

さやか「こんなに強い奴だとは思わなかった…」

マミ「私は諦めないわ。絶対」

ほむら「…すごい執着ね、シャルロッテの影響かしら」

まどか「ほむらちゃん、私、魔法少女になる」

ほむら「ッ!!?駄目!それだけは!!」

QB「感情を持ってしまった僕なら言える。君はまだ契約するべきじゃないよ」

まどか「えっ…!?」

QB「…別の時間軸の2人に、希望を託してもいいんじゃないかな?」

前時間軸世界―――

過去QB「…まさか僕がエネルギーを回収済みの魔女から生み出された使い魔と契約するなんてね…」

クリームヒルト「ついにこの時が来たんだね」

フィナロッテ「…ケイヤクハ、アタシダケデジュウブンヨ」

ティロッテ「ふぃな…」

過去QB「それじゃ聞くよ…フィナロッテ。2つの世界を繋ぐ存在である君は、その魂を代価に何を願う…?」

フィナロッテ「…アタシノネガイハ…」

     ―――――2つの時間軸を、1つに…!―――――

過去QB「…普通なら叶えられる事のない願いだけど、君のエネルギーを少しだけ使わせてもらうよ、鹿目まどか」

クリームヒルト「うん。大丈夫」

過去QB「いいだろう…契約は成立だ!さぁ…解き放ってごらん!その新しい力をッ!!」

     ゴオオオオオオオォォォ………

          ◆

フィナロッテ「…あれ…アタシは…」

クリームヒルト「とっても綺麗だね。シャルちゃんみたいなピンク色の髪でマミさんみたいな縦ロール、似合ってる」

フィナロッテ「…この身体は…?」

ティロッテ「わっ、ふぃながおねーさんになっちゃった!!?」

過去QB「まどか、これも君の力なのかい?」

クリームヒルト「…役割を果たした使い魔は、魔女になるんだよ。ティヒヒwww」

過去QB「なるほど、変革が彼女の性質だからか…普通はまどかと同じ姿になるはずなんだけどね。そこは手を加えたんだろう?」

ティロッテ「すごい…まみまみみたいにおっぱいおっきい」

クリームヒルト「運がよくないと、人間に近い身体にならないんだよ?」

フィナロッテ「…慣れないわね…でも、使い魔だった時の体よりは便利だわ」

過去QB「そして君の願いにより、世界は1つになる…この時間軸は吸収される形になるから、一度僕たちの身体は再構成されるだろう」

ティロッテ「それって、いたいの?」

過去QB「大丈夫さ。多分。僕も経験した事ないからね」

ティロッテ「…」ガクブル

クリームヒルト「行こう、みんなの所へ!」

フィナロッテ「…ええ」

     シュウゥゥゥゥゥ…     キーンッ!

     シュタッ

ティロッテ「た、ただいまー」

マミ「おかえりティーちゃん!それと…」

フィナロッテ「…」 パクッ モグモグ

マミ「ガムを噛んでいる…って事は…」

過去QB「そうだよ。彼女は魔法少女になると同時に魔女になったフィナロッテだ」

マミ「なん…ですって…?」

QB「あれ、僕はまだ個体を廃棄した覚えはないんだけれど…?」

過去QB「僕は前の時間軸の君さ。2つの時間軸は今、1つになった」

QB「わけがわからないよ!!いやわからなくもないけど!!」

過去QB「…この世界の僕に感情が出来たというのは本当らしいね…」

仁美「QBさんが2人…いや2匹いますわ…」


クリームヒルト「ティヒヒwww身体が再構成されたと思ったら人並みの身体になっちゃったよ」

杏子「…アンタ誰だよ」

さやか「まどかにソックリ…しかもその笑い方…」

まどか「わ、私!?」

クリームヒルト「ほむらちゃん久しぶり…他のみんなは初めまして、かな?」

ほむら「黒まどか!!黒まどか!!まどかが2人!!まどかが2人!!みがわり!!かげぶんしん!!」

クリームヒルト「ほむらちゃん、落ち着いて…」

杏子「…なるほど、つまり世界を1つにまとめたからまどかとアンタは別モンだと認識されたわけだ」

ほむら「あぁ…人間まどかと魔女まどかがセットだなんて…最高よ」

さやか「で…ダブルまどかとピンクマミさんは…」

     アハハハハハハハ! ウフフフフフフフ!

仁美「アレをなんとかできますの?」

クリームヒルト「…私の手を握ってみて」

まどか「こ、こう…? ひゃっ…!!」パァッ

ティロッテ「き、きれー…」

QB「魔法少女の衣装に…これはもしかすると」

過去QB「そう、魔女のまどかを通して、人間のまどかに魔力を送り込んでいるんだ」

まどか「こ、これ…弓?」

クリームヒルト「その弓なら、ワルプルギスの夜だって一撃で倒せるはず。でも手加減してね。ふっとばすだけでお願い」

フィナロッテ「…随分と難しい注文するのね」モグモグ

クリームヒルト「ティヒヒwwwそうかなwww」

まどか「うん…やってみるよ」

過去QB「さあ、鹿目まどか。暁美ほむらのまだ見ぬ未来を…これからの世界を、君の力で創ってみせるんだ」

QB「…夜の終わりか。短いようで長かったよ」

ほむら「これで…やっと終わるのね…?」

クリームヒルト「そうだよ、ほむらちゃん。もう安心して」

まどか「…それじゃ、行くよ!」

     キリッ… グググ…

ワルプルギス「アハハハハハハハハ」ゴゴゴゴゴ

クリームヒルト「…この弓の一撃には、今までの私の因果、たくさんの魔法少女や魔女の想いが込められてる」

まどか「いっけえええええぇぇぇッ!!!」

     キイイイィィィィィン…   ゴオオオオオオオオ!!

ワルプルギス「アハハハハ…ハ?ヒャアアアア!!!」 ドゴオオォ

          ◆

ロベルタ「うわっ、すげぇ勢いでこっち来たぞ!!」

ギーゼラ「すぐに結界を張ろう。3,2,1…」

     ゴウッ!

イザベル「なかなかいい感じですね」

ゲルトルート「内装はメルヘンチックなお花畑ですわよ」

シャルロッテ「オ菓子モイッパイアルヨ!」

エリー『こーい!ワルプルギスこーい!ここがアンタのゴールだぞー!』カタカタ

マリア「…そしてこれが、永い時間の旅の終着点よ」

ワルプルギス「ア…アハハハ…ハ……」

    スゥッ…

マリア「…結界に入っていったわね。これで―――

    ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!

エリー『な、何!?』ガタッ

パトリシア「まさか…これって…!」

ギーゼラ「やはりか…呪いと絶望のエネルギーが溢れ出してきている。魔獣が大量に生まれるだろうね」

シャルロッテ「エェー!?」

杏子「アイツがふっとんでった方向から爆音がしたんだが大丈夫か?」

さやか「大丈夫だ、問題ない!」

QB「問題大有りだよ!ワルプルギスの夜を結界に入れてまどかの願いの法則に従わせるという事は…」

過去QB「ワルプルギスの夜に溜まった因果が一気に放出される…この町が魔獣で溢れかえるだろうね」

マミ「…なんてこと…」

ティロッテ「なにそれ、こわい…」

まどか「ど、どうしよう…私、とんでもない事しちゃったの…?」

クリームヒルト「焦らないで、あとは魔女のみんなで何とかするから。その為に…」チラッ

フィナロッテ「…」モグモグ

仁美「ど、どうして私を見るのですか?」

QB「僕も予測していなかったけど…もしかすると」

ほむら「…志筑仁美が今まで魔法少女になることは無かった…彼女もイレギュラーだから、可能性としては…」

仁美「一体、何の話を…」

クリームヒルト「仁美ちゃんの願い、覚えてるよね?」

仁美「ええと…『さやかさんにもう一度戦う力を』…!!」

QB「そう、志筑仁美は『魔女の魔法少女としての力を呼び覚ます祈り』で魔法少女になったんだよ…!」

     ナ、ナンダッテー!!

仁美「私は…どうすれば?」

QB「…わからないよ。どうやればいいかなんて…」

さやか「とりあえず…仁美があたしにやったように、ソウルジェムを触れさせるとかは?」

ほむら「それだわ!!」

過去QB「うん。可能性としては十分あるね」

クリームヒルト「それじゃ、私にソウルジェムを貸して…」

仁美「…はい」

     キイイイィィィン…

さやか「…すごい」

杏子「なんつーか…優しい?暖かい?光っていうか…」

マミ「…とても心地いいわね」

ティロッテ「ほわぁー…」ウットリ

QB「…まさに奇跡だね。驚いたよ」

過去QB「新たなソウルジェムが…いや、一度光を失い砕け散ったソウルジェムが、今ここに在る」

ほむら「魔女の魔法少女になったまどか?魔法少女の魔女になったまどか?」

まどか「…どっちでもいいと思うよ」

クリームヒルト「…懐かしいなぁ、この感覚…私また魔法少女になれたんだ…」

フィナロッテ「…他の魔女にも同じ事をしなきゃいけないわね。一緒に来て、志筑仁美」モグモグ

仁美「は、はい…えっと」

フィナロッテ「フィナでいいわ」モグモグ

仁美「はい、フィナさん!」ダッ

フィナロッテ「…」モグモグ ダッ

ほむら「…見た目はマミとよく似ているのに、なんだか性格は私に似てないかしら?」

マミ「私とシャルちゃんの娘なのに…」

クリームヒルト「ティヒヒ…それじゃ、私も一仕事しなきゃ!」ダッ

さやか「魔女まどかー!がんばれよー!」

杏子「で、あたし達は何すればいいんだ?」

過去QB「…ワルプルギスの夜の救出、だろう?」

まどか「そっか、そうだよね…あの魔女だって、きっと協力してくれたら強い味方になってくれるよ!」

QB「確かに、鹿目まどかが現れるまではワルプルギスの夜が過去最強の魔法少女だった…」

マミ「フフ…決まりね」

ほむら「ええ」

魔獣A「タカ!」

魔獣B「トラ!」

魔獣C「バッタ!」

魔獣DEF「タットッバ!」

魔獣GHI「タトバ」

魔獣JKL「タットッバ!!」

ゲルトルート「…困りましたわね。数が多すぎますわ」

エリー『あいつら、全部食べてくれない?』カタカタ

オッティ「嫌や、あいつ等ほんまマズいんやで」

シャルロッテ「あ、あれって!」

     シュタッ

フィナロッテ「…随分と小さくなったわね、シャルロッテ」モグモグ

シャルロッテ「え…フィナ?」

フィナロッテ「…」モグモグ コクン

仁美「魔女のみなさん!このソウルジェムに触れてくだ―――」

ギーゼラ「どれどれ」スッ

パトリシア「ギーゼラさん、いちいち走らなくても…」

ギーゼラ「…なるほど、そういう事か。みんなにも触れさせなきゃね」 ギュインッ

    キイイイイイィィィィィイイイイイン…

仁美「す、すごい…速すぎますわ…」

エリー『あれ…なんか懐かしい感覚…!』カタカタ

マリア「私はついこの前まで味わっていたわ…魔法少女の力ね」

シャルロッテ「モグモグ…! 味がするよ!甘い味、ちゃんとわかるよ!!」

ロベルタ「…ハハハ!こいつぁいいな!魔女の饗宴にふさわしいイベントだねぇっ!!」

イザベル「魔女VS魔獣…なんて素敵なんでしょう…!」

フィナロッテ「…さぁ、夜はまだ終わらないわ!!」

巨大結界内部―――

     ガシャン ガシャン ガシャン ガシャン

ワルプルギス(…視界が明るい)

     ガシャン ガシャン ガシャン ガシャン

ワルプルギス(…永い悪夢を見ていた気がする)

     ガシャン ガシャン ガシャン ガシャン

ワルプルギス(あの魔女と少女に、散々やられちゃった)

     ガシャン ガシャン ガシャン ガシャン

ワルプルギス(…ここは、どこ?)

     ガシャン ガシャン ガシャン ガシャン

ワルプルギス(綺麗な花畑、大きなお菓子。そしてあれは…)

     ガシャン ガシャン ガシャン ガシャン

ワルプルギス(とてつもなく大きい…歯車、かな。とても似つかない組み合わせ)

     ガシャン ガシャン ガシャン ガシャン

ワルプルギス(とりあえず、ここから出る方法を…)

     ガシャ… ゴオォッ!

ワルプルギス「…ッ!! ワタシの攻撃と同じ、建物の残骸…」ザッ

     ガシャンガシャンガシャンガシャン

ワルプルギス「…なるほどね。わかった」

     ガシャガシャガシャガシャガシャガシャ

ワルプルギス「あの歯車はワタシの力の片割れ…束ねられた因果律の塊…」

     ガシャシャシャシャシャシャシャシャシャ!

ワルプルギス「絶望を運ぶ夜の…舞台装置ッ!!」

舞台装置「………!!」 ガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!

     ガキーン タトバッ ザシュッ ドッ

杏子「ハデにやりあってんなぁ」

ギーゼラ「ああ。走るだけっていうのも正直飽きてたからね」 ギュンッ


さやか「というかエリーが戦ってる姿なんて初めて見たよ…」

エリー「えへへー♪マリアとはずっとコンビ組んでたからねー」

マリア「私達、結構有名だったのよ。揃って銃使いだったから…」

エリー「コンビ名は『ダブルスナイパー』!かっこいいでしょ!!」

さやか「え、うん…」


マミ「シャルちゃんの武器ってナイフやフォークなの?フフッ…そのまんまじゃない」

シャルロッテ「馬鹿にしないでよー!」

オッティ「ワイ、なんもやる事あらへんがな…」

ゲルトルート「あの結界の中にワルプルギスの夜がいますわ。急いで行ったほうがいいですわよ」

仁美「わかりましたわ…行きましょう!みなさん!」

まどか「なんだかこの2人、色々と似てるよ…」

クリームヒルト「私たちも似てるよね!ティヒヒwww」

ほむら(あなたたちは同一人物でしょう…?)


パトリシア「スタイリッシュワイヤーアクション!」 ヒュンッ

ロベルタ「何叫んでんだよお前」

イザベル「…この姿でどうやって戦えと言うんですか?」

フィナロッテ(…運が悪かったのね)モグモグ

過去QB「…夜は長いね」

ティロッテ「みんな、だいじょーぶかなぁ」

QB「…母星に連絡を取った。エネルギー不足はとっくに解決済み…どういう事なんだい?」

過去QB「それは2つの世界を1つにした理由でもある…」

過去QB「鹿目まどかが魔女になり、莫大なエネルギーを回収した時間軸と、鹿目まどかが契約をしていない時間軸」

過去QB「これを1つの世界にする事により、人間と僕らが望む理想の世界が出来た」

QB「という事はつまり…」

過去QB「もう、この星で僕らがエネルギーを回収する必要はないんだよ」

ティロッテ「きゅーべーさんたち、かえっちゃうの?」

過去QB「そういう事になるね…」

QB「…そんな」

過去QB「…」

ティロッテ「やだよぉ…さびしいよぉ…いかないでぇ!」

QB「…」

過去QB「…母星には、僕だけで帰るよ。君は、彼女たちとの時間を過ごすのが楽しいんだろう?」

ティロッテ「!」

QB「…いいのかい?」

過去QB「ああ。感情が生まれた君が、この星を離れるのは辛いって事ぐらい分かるさ」

QB「…すまない」

過去QB「やれやれ…この世界の僕はどうもイレギュラーだね…まあ、君の可能性に賭けてみるとするよ」

過去QB「―――感情のある生物なら、誰だって魔法少女になれるからね」

QB「…!」

エリー「ティロ・フィナーレ!なんてね♪」 ドンッ

マリア「…あとでマミに報告しておくわ」

エリー「ちょ!それナシ!」

マリア「…ふふ、冗談よ」

エリー「もーぅ///」


シャルロッテ「やっぱ身体小さいと不便だよ…」

ギーゼラ「仁美の力じゃあ魔力は引き出せても魔女の姿を変えるなんて事はできないみたいだからね…」

オッティ「はぁ…暇やね」

フィナロッテ「…ガム、食べる?」モグモグ スッ

オッティ「おお、丁度ええ退屈しのぎや!ありがとな」パクッ モグモグモグモグ

パトリシア「スパイダーマッ!」 シュッ

ロベルタ「さっきから何言ってんだよマジで…」

ゲルトルート「勝手にさせておいたほうがよさそうですわね」

イザベル「…魔獣には精神攻撃が効かないから何もできないですね…」

ロベルタ「もういい、お前もう絵でも描いてろ」

イザベル「そうしましょうか♪」カキカキ

ゲルトルート「…」

     ガシャン ガシャン ガシャン ガシャン

杏子「よ、っと…ってなんだここ?ガシャガシャ騒がしいな…」

さやか「…ねぇ、向こうで誰か逆さまの状態で戦ってるみたいだけど」

まどか「ワルプルギスの夜…!」

クリームヒルト「行ってみよう!」

          ◆

マミ「助けに来たわよ!」

ワルプルギス「アハハハ…ワタシは散々迷惑掛けたっていうのに助けに来たの?」

仁美(逆さまで浮いてますわ…)

ほむら「当然よ。インキュベーターに騙されて絶望したまま死ぬのなんて認めないわ」

ワルプルギス「アハハ…そうだね。QBはあとで一発殴らせてもらわなきゃ気が済まない」

杏子「一発なんて言わずに500発殴ったって誰も文句言わないさ」

さやか「むしろ何やったって気がすまないんじゃない?」

ワルプルギス「まぁ…そんな事は後。今はアレを何とかしなきゃね」

舞台装置「……」ガシャンガシャンガシャン

ほむら「あれは…さっきまであなたの下半身に付いていた歯車?」

ワルプルギス「そう。ワタシと分離して使い魔と同じような物になった、因果律の塊」

マミ「どうやら、アレを破壊すれば終わりのようね」

ワルプルギス「気をつけて。ワタシと違って遊ぶ気なんて全くないみたいだから」

     ガシャ… ゴオォッ!

杏子「ったく…ビルの残骸なんてどこから出してくるんだ?」ザッ

仁美「一筋縄ではいかないようですわ…!」ザッ

魔獣C「バッ…」 ズシャァッ

ギーゼラ「ふぅ…これで終わりだね」

エリー「あぁー!最後の1匹はアタイが倒すはずだったのに!!」

マリア「仕方ないじゃない」

エリー「もういい!帰る!」 スポッ

マリア「…またパソコンの中に…」

エリー『暇だから2ちゃんで魔女の饗宴実況しよっと♪』カタカタ

マリア「全くもう…」


ロベルタ「あのギーゼラってヤツ、ハンパねぇな…」

ゲルトルート「魔獣の3割ぐらいは1人で倒してましたわね…」

パトリシア「…くやしいです」

イザベル「あぁ…速すぎて描けません…」

ロベルタ「うん、アレは流石にモデルには不向きだろ」

オッティ「このガムほんま長持ちするなー」モグモグ

フィナロッテ「…ストライド」モグモグ

シャルロッテ「さーて…あとはみんなの帰りを待つだけだね!」モグモグ

オッティ「まだ待つんかいな…」モグモグ

過去QB「どうやら君が契約する事なく事態は収束に向かっているね」

ティロッテ「えぇー…」

QB「叶えたい願いでもあるのかい?」

ティロッテ「うーん…みんながしあわせだったらとってもうれしーなって」

過去QB「願わなくとも、きっと平和になるだろうさ」

ティロッテ「そっか…じゃあどうしよう?」

QB「…僕にいい考えがあるんだ」

ティロッテ「?」

QB「――――――――――、ってのはどうかな?」

ティロッテ「!!」

過去QB「…全く前例のない願いだね」

過去QB「それと…事が終わったら、君の願いも聞かせてくれ」

QB「…僕の願いか。考えた事もなかったよ…」

ティロッテ「きゅーべーもおねーさんになっちゃうの?」

QB「いやいや…そんな事はないよ。魔法少女というのは感情エネルギーシステムの媒体の総称だからね」

ティロッテ「…よくわかんない」

過去QB「契約をしたインキュベーターなんてイレギュラー以外の何者でもないね」

QB「別の時間軸から来たインキュベーターも十分イレギュラーだよ…」

過去QB「…それもそうだ」

ティロッテ「なに?まんざいしてるの?」

     ガシャン ガシャン ガシャン ガシャン

ほむら「…あなたほどではないけれど、手強いわね…」

ワルプルギス「アッハハ…それは褒め言葉?」

杏子「んなわけねーだろ…にしてもどうすればいいんだよ、この歯車」

さやか「もう一度、まどかの矢でズバーン!ってできないの?」

クリームヒルト「ティヒヒwwwあれ以上やると人間の私の身体が持たないよ。肉体と魂は一緒なんだし」

まどか「ごめんね、みんな…」

仁美「それでしたら、魔女のまどかさんとワルプルギスさんで…」

ワルプルギス「…なるほどね。それじゃ、ソウルジャム少し貸してもらえる?」

仁美「はい…」スッ

杏子(最初からそうしろよ…)

     ゴォォォォォォォ…

マミ「…永い夜の終わりが近いわね」

クリームヒルト「うーん、世界で1番と2番目に強い魔女が組んだら…すごいよ、きっと」

ワルプルギス「ウフフフ…2番目っていうのが不服。それじゃ、行きましょ」

     ゴオオオオオオオオォォォォォ………

舞台装置「……………!!!」

     ガシャァァァァァァァァァァン………

杏子「…終わったな」

マミ「意外と呆気なかったわね」

さやか「イイ所は全部魔女に取られちゃったなぁ…」

仁美「正しい姿勢になったワルプルギスさん、凄かったですわ…」

まどか「あれ?ワルプルギスの夜は?」

マミ「…行ってしまったわ。円環の理に導かれて」

ほむら「…」グスッ

クリームヒルト「ティヒヒwwwほむらちゃん、ワルプルギスの夜は死んだりしないよ」

ほむら「そうじゃないの…まどか…私…!」

まどか「…おめでとう。そして、ありがとう。ほむらちゃん!!」ニコッ

ほむら「ま、まどかぁー!!」ダキッ

まどか「ほ、ほむらちゃん…みんな見てるよ///」

クリームヒルト「私もぎゅってして欲しいかなって、思ってしまうのでした!」

さやか「わお…お熱いねえwwwww」

仁美「禁断の恋…だなんてもう誰も言いませんわ」

マミ「…さあ、みんなが待ってるわ。帰りましょう!」

杏子「ほんと腹減ったよ…シャルに色々出して貰わないとな」

          ◆

ワルプルギス「アハハハハ!今日は楽しませて貰ったわ。魔法少女達」

ワルプルギス「さて…これからも、色々な世界を回っていきましょう」

ワルプルギス「―――魔女の饗宴は、まだ始まったばかりですもの!!」

     キイイイィィィィィィィン………!!

数日後、ワルプルギスの夜が去り、学校が再開しました―――

ほーむルーム…

早乙女「バームクーヘンは剥がして食べるかそうでないか!ハイ、中沢くん!」

中沢「ど、どっちでもいいんじゃないですか!?」

早乙女「ハイ!その通り!どっちでもよろしい!」

早乙女「女子のみなさんは、バームクーヘンの食べ方にこだわる男とはくれぐれも付き合わないように!」

早乙女「男子のみなさんは、そんな事を気にする人間にならないようにしましょう!」

まどか(またダメだったんだねー…)

さやか(ダメだったんだなー… というか前の彼氏と別れてから1ヶ月も経ってないような…?)

仁美(私は剥がして食べますわ)

エリー『もうあの先生はレズビアンに目覚めてもいいんじゃないかな…』カタカタ

マリア「Welcome」

ほむら(あなた発音いいわね)

早乙女「えー次に、転校生を紹介します!」

生徒一同(そっちが後かよ!!)

ほむら(…一体誰かしら?ほむループ後の世界なんて初めてだから予測ができないわ…)

――――――――――――――――――――

数日前…

QB「…覚悟は出来ているね?」

ティロッテ「うん!」

QB「それじゃあ聞こう…ティロッテ。魔法少女と魔女の絆を繋ぐ役目のある君は、その魂を代価に何を願う?」

ティロッテ「…あたしのねがいは…」

     ―――――あたしとフィナを、本当のマミマミとシャルシャルの娘にして…!―――――

QB「…契約は成立だ。さぁ、解き放ってごらん!君の新しい力を…!!」

     ゴオオオオオオオォォォ………

――――――――――――――――――――

早乙女「それじゃ巴さん、入って」

     ガラッ

まどか達(!!!?)

エリー『お、美人になってんじゃん♪』カタカタ

マリア「胸は小さいわね…シャルに似たのかしら」

男子生徒(か、可愛い…金髪ツインテたまらん!!)

女子生徒(見た感じハーフっぽい…綺麗!)

早乙女「さあ、自己紹介お願いね」

ティロッテ「巴、ティロッテです!よろしくおねがいしまーすっ!!!」

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おわり?

 

後日談

見滝原最強の魔女

【潮風に吹かれて】

【ワルプルギスの昼】

【魔法家族ともえ☆イッカ】

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