【後日談・海風に吹かれて】 

マミの家――― 

杏子「ふぇっきし!!ぐすっ」 

マミ「あら、また風邪引いたの?」 

ティロッテ「きょーこ最近がんばりすぎだとおもうなー」 

杏子「そういう事じゃないんだよ…ったくギーゼラのやつ…」 

マミ「ギーゼラさんがどうかしたの?」 

杏子「時々あたしを引っ張って海まで走るんだよ…ふぇっきし!」 

フィナロッテ「…ここから一番近い海でも車で4時間はかかるわ」モグモグ 

マミ「うーん、あの人、いつも何考えてるかわからないわよね…」 


シャルロッテ「それじゃあ、こんどギーゼラと話してみるよ!」 

杏子「そ、そうかい…ふぇっきし!」 

マミ「今日はうちで休んでいったらどう?泊まる所に困っているんでしょう?」 

杏子「ああ…悪いな」 

ティロッテ「よーし!ティロがんばって晩ご飯作っちゃうぞぉー!」 

マミ「あら、頼もしいわね♪」 

杏子「というか料理作れるんだな…」 

マミ「ティーちゃん、私より料理上手よ」 

フィナロッテ「性質が癒心なだけはある…実力は確かよ」モグモグ 

杏子「どういう事だオイ…」

数十分後… 

ティロッテ「じゃじゃーん!ティロちゃん特製チーズハンバーグ!おまたせー♪」 

マミ「美味しそうね」 

フィナロッテ「…」モグモグ ゴクン 

杏子「本当にマミより凄いな…」ジュルリ 

ティロッテ「さあ、熱いうちにめしあがれー♪」 

     イタダキマァス! 

          ◆ 

     ゴチソウサマッ! 

杏子「…ここに住みたい」 

マミ「これ以上は食費が賄えなくなるわね…」 

シャルロッテ「アタシがいるからお菓子には困らないけどね!」 

フィナロッテ「むしろお菓子生活も悪くないわ」パクッ モグモグ 

杏子(晩飯後にすぐガム食ってやがる…) 

マミ「あなた達はいいかもしれないけど、佐倉さんは普通の女の子だもの。ちゃんとした食事じゃないと駄目よ」 

杏子「そんな事気にしなくても…ふぇっきし!」 

マミ「ほら、だからちゃんとビタミンとか取らないと…」 

杏子「…」 

シャルロッテ「時々は泊まってってよ♪アタシたちも歓迎するよ!」 

杏子「ほんとか!?ありがとなシャルぅ!」ギュウゥ 

シャルロッテ「きょ、きょーこぉ…」ジタバタ 

マミ「ちょっと!シャルちゃんに風邪移さないでよっ?」 

杏子「…悪かった、シャル」パッ 

シャルロッテ(魔女は風邪なんて引かないけどね)

マミ「そうね、一緒にお風呂入りましょうか」 

フィナロッテ(風邪の時は風呂に入ってはいけない、あれは迷信よ)モグモグ 

杏子「いや、いい…風邪移したら悪いから1人で入るよ」スタスタ 

マミ「そう…」シュン 

ティロッテ「なんで残念そうなのー!?」 

フィナロッテ「…食うかい?」モグモグ スッ 

マミ「ありがとフィナちゃん…」 

シャルロッテ「お菓子は別腹だよねっ♪」モグモグ 

          ◆ 

     チャポン… 

杏子(…はぁ) 

杏子(最近あいつとうまく行かないな) 

杏子(何考えてるのか全然わからねーし…) 

杏子(というか見た目的にもなぁ。あいつの人間だった頃の姿ってどんな感じだったんだろうな…) 

     (知りたいのかい?その願い、叶えてあげるよ) 

杏子(!!、QBのテレパシーか…おい、今のはどういう事だ?) 

杏子(………) 

杏子(チッ、いきなり何なんだよ…ったく)

海――― 

ギーゼラ「たまには夜の海もいいものだね…」 

QB「やあ、こんな所にいたのか」 

ギーゼラ「おや…久しぶりだね。このボクに何か用かい?」 

QB「僕、契約したんだ。過去の僕と」 

ギーゼラ「…そうなのかい。QBはなんてお願いをしたんだ?」 

QB「それは秘密さ…だけど」 

ギーゼラ「…?」 

QB「今の僕は、いくらでも願いを叶えられる力を手に入れた」 

ギーゼラ「…へぇ、それは凄いな」 

QB「…どうやら杏子は、君が魔女になる前の姿を見てみたいらしいんだ」 

ギーゼラ「…」 

QB「…なってくれるかい?」 

ギーゼラ「…この体も気に入っているんだけど。また戻れるんだろうね?」 

QB「その点については保証するよ」 

ギーゼラ「…それじゃあ―――」 

          ◆ 

ギーゼラ「確かに、ボクの体だ」 

QB「戻りたい時はいつでも呼んでくれよ。それと…」 

ギーゼラ「…寒い」ガクガク 

QB「人間の肉体だからね…やろうと思えば感覚のシャットアウトもできるよ」 

ギーゼラ「…お願いするよ」ガクガク

杏子「すー…すー…」 

マミ「よく眠っているわね…」 

シャルロッテ「うん…」 

ティロッテ「寝顔かわいー…」 

フィナロッテ「…それには同感」モグモグ 

マミ「さぁ…佐倉さんがお休みしてる事だし、私たちは夜の魔獣狩りといくわよ」 

ティロッテ「巴一家ファイヤーっ」 

フィナロッテ「…家族全員魔法少女だなんて、どこ探してもいないでしょうね…」モグモグ 

シャルロッテ「えへへ、そうだね」 

          ◆ 

魔獣「ッベー、ッベーワマジデ」 

マミ「ティロ・フィナーレッ!」ドォンッ! 

ティロッテ「アルティマ・シュートぉ!」ドガァン! 

フィナロッテ「…どっちもイマイチね」モグモグ 

シャルロッテ「それひどいよ…」 

魔獣「イタッ…クネー、ゼンゼンイタクネーワ。デモキュウヨウオモイダシタカラカエルワ」 

マミ「なっ…効いてない…!?」 

フィナロッテ「しかも逃げる気だわ、追わないと…」モグモグ 

     ギュインッ 

ギーゼラ「…苦戦しているようだね」 

シャルロッテ「その声、ギーゼラ…って誰ー!?」 

ティロッテ「か、かっこいい…!」 

ギーゼラ「ボクも手伝うよ。いいかい?」 

マミ「え、ええ…」

魔獣「ッベー、ナンカツイテキタワ」 

ティロッテ「シャルシャル!早く!」タタタタッ 

シャルロッテ「みんなぁ…待ってよっ…」トテトテ 

ギーゼラ「マミ、ちょっとリボン出してくれるかい?できれば長めに」 

マミ「ええ」 シュル 

ギーゼラ「さて…」 ギュンッ 

     ギュルルルルルルルルッ 

魔獣「シバラレタケドゼンゼンナントモネーワ」 

ギーゼラ「みんな、今だよ」グイッ 

マミ「ええ、ありがとう。みんな…一気に行くわよ!」 

ティロッテ「ティロっ!」ドガァン 

フィナロッテ「…フィナーレ」ズシャッ 

マミ、シャルロッテ「カルテットーッ!」ドゴォォン 

ギーゼラ「…なんだい今のは」 

フィナロッテ「…やっぱりダサいわ」モグモグ 

マミ「………」グスン 

ティロッテ「ティロは好きだよ!」 

シャルロッテ「うん!アタシも!」 

マミ「2人とも…!」ウルウル 

ギーゼラ「妙な家族だね…」 

フィナロッテ「…それは思う」モグモグ

シャルロッテ「そうそう、なんでギーゼラは人間になってるの?」 

ギーゼラ「QBと色々あってね」 

マミ「なんだか男の子みたいね…」 

ティロッテ「カヲル君っぽい!」 

フィナロッテ「…それで、目的は?」モグモグ 

ギーゼラ「うーん…特に無いけど、強いて言うならこの姿で杏子に会いたいね」 

マミ「この時間は寝ちゃってるわね…」 

ギーゼラ「そうか。それなら明日にでもまた伺うよ」 ギュインッ キーン 

シャルロッテ「…足はやい。羨ましいよー」 

ティロッテ「ばいばーい!カヲル君!」 

フィナロッテ「…違うと思う」モグモグ 

マミ「…QB、見てるんでしょう?」 

QB「おや、バレていたのか」スッ 

マミ「彼女に一体何をしたの?」 

QB「人間の姿に戻してあげたのさ。中身は魔女のままだけどね」 

マミ「あなた、最近ただの便利屋じゃない」 

QB「そうかな」 

フィナロッテ「…魔法少女になったのならあなたも戦えばいいのに」モグモグ 

QB「それはちょっとな…この体だし」 

ティロッテ(願いで自分を女の子の体にすればいいと思うよ)

公園――― 

     ザザーッ 

ギーゼラ「…足が痺れる」ジンジン 

ギーゼラ「やはり元の体とはいえ慣れないな…」ナデナデ 

ギーゼラ「…ボクは今日どこで寝ればいいんだろう…ん?」 

     スッ 

          ◆ 

ギーゼラ「…驚いたな、人が集まりやすい場所にある結界でこんなに魔女が集まっているなんて」 

ロベルタ「おォ?珍しい客人だね…ヒック」 

パトリシア「あ、あなたはワルプルギスの夜の時に…たしかギーゼラさんですよね」 

ギーゼラ「…この姿でも分かるんだね」 

イザベル「なんというかオーラが伝わってきます。結界の中だからでしょうか」 

ロベルタ「にしても可愛いコじゃねェか…うへへ」 

ギーゼラ「…」 

ゲルトルート「ようこそ、魔女の座談会へ!」 

ギーゼラ「うん。今日はここに泊めてもらうとするよ」 

ロベルタ「やべ、ヨダレが止まらねぇぜ…」ジュルリ 

イザベル「…」ゴゴゴゴゴ 

ロベルタ「スンマセン…」 

ギーゼラ(…不安だ)

     ガチャッ… 

ティロッテ「ただぁーい…んむっ」 

マミ「静かにっ。佐倉さん起こしちゃったらどうするのっ」 

ティロッテ「ふぇぇ ごめんなさぁい」 


杏子「すぅ…」 

フィナロッテ「…可愛いわね」フニフニ 

マミ「フィナちゃんも何ほっぺプニプニしてるのよっ」 

フィナロッテ「…羨ましい?」モグモグ 

マミ「そ、そんな事ない…たぶん」 

シャルロッテ「…むぅ」 

ティロッテ「シャルシャルも可愛いよぉー」フニフニ

シャルロッテ「…///」カァァ 

マミ「自分の娘に褒められて何照れてるのよ…」 

フィナロッテ「…可愛いわ、マミ」ボソッ 

マミ「っ///」カァッ 

ティロッテ(どっちもバカ親だー!)

ゲルトルート「どうやらもう1人お客さんが来ているみたいですわね」 

ギーゼラ「?」 

     ゴォォ… 

パトリシア、ロベルタ「…!?」 

オクタヴィア「どうもーwwwさやかちゃん改め、今日のあたしはオクタヴィアちゃんでーすwwww」 

イザベル「素敵なお方…」 

ロベルタ「お前のセンスはどうかしてるぜ」 

イザベル「」プチン 

オクタヴィア「」ブツッ 

パトリシア「えーと…ギーゼラさん、とりあえず場所を変えましょう?」 

ギーゼラ「…ああ、そうしよう」 

ゲルトルート「今度はやさしくして欲しいですわね」 

パトリシア「努力します」 ワイヤーアクションッ 

ギーゼラ「おお、はやいはやい」 ブーン 

ゲルトルート「んっ…普段のあなたのほうが速いと思いますわよ」 

          ◆ 

イザベル「―――アルツハイマー病の人が描いた作品集―――」ゴゴゴゴゴ 

オクタヴィア「天 衣 無 縫 斬 ッ!!」ズバアアアァァ 

ロベルタ「」 ティウンティウン

ギーゼラ「…この結界で休める気がしない」 

ゲルトルート「ごめんなさいね…ロベルタさんはいつもあんな感じですのよ」 

パトリシア「ご迷惑お掛けしました…」 

ギーゼラ「いやいや、ボクも急に押しかけたりして申し訳ない」 

パトリシア(人魚の魔女も急に来たんですけどね…) 

ゲルトルート「そういえば、今日はどうしてここに?あなたが人間の姿になった理由も気になりますわね」 

ギーゼラ「そうだね、眠気も覚めてきてしまったし、少し話させてもらうよ」 

          ◆ 

オクタヴィア「でさー、ずっとお見舞いしてたのに退院してからはほとんど絡みがないんだよねー」 

イザベル「それはそれは…」 

オクタヴィア「そういえばさ、イザベルって芸術好きだったよね?」 

イザベル「よく覚えてますね…ワルプルギスの夜の後に少し話した程度でしたし」 

オクタヴィア「しかも絡んでる描写なんて一切なかったもんね…筆者の力が尽きたんだよ」

イザベル「流石にそれはメタすぎます」 

オクタヴィア「そうかな?いやーオクタヴィアちゃん舞い上がっちゃいました!」 


ロベルタだったもの「」 

イザベル「…アレ、どうしましょうか」 

オクタヴィア「グリーフシードになっちゃってるけど…孵化させるのは後でよくない?」 

イザベル「そうですね!」 

     キャッキャウフフ

ゲルトルート「…QBがそんなチートキャラになっていただなんて」 

パトリシア「最近私たちの前に姿を現さないですし…」 

ギーゼラ「まあ、彼なりの事情があるんだろうね」 

ゲルトルート「人間の体も不便なものですわね…結界も張れないとは」 

ギーゼラ「中身が魔女でも、体がついていかないんだ。走るのも同じようにね」 

パトリシア「というか魔力の肉体強化なしであのスピード出してよく体壊れないですね…」 

ギーゼラ「いや、結構危険な状態なんだよね」 サッ 

パトリシア「ひぁっ!?」ビクッ 

ゲルトルート「ひどい怪我ですわ!すぐさま手当てを…」 

     その必要はないよッ! 

ゲルトルート「オクタヴィアさん!」 

さやか「人魚の魔女かと思った?残念!さやかちゃんでした!」 

パトリシア(戻ってるー!?) 

ギーゼラ「…君の魔法は治癒と身体強化だったね」 

さやか「その通りっ! さ、足だして」 

ギーゼラ「…頼んだよ」 スッ 

さやか「ベホマ!あーんどスクルトっ!」 パァァ 

ゲルトルート(…きっとあの子の影響ですわね) 

          ◆ 

イザベル「くぅ、動けない…オクタヴィアさん急にどこに行ったんですかぁ…」 

イザベル「QBさん!居るなら出てきて下さい!」 

イザベル「………」 

イザベル「うぅっ…グスッ…」 

ロベルタだったもの(ざまぁwwwww)

QB「………」 

QB「僕の本来の目的である『エントロピーの上昇による宇宙の熱的死の回避』はできたけど」 

QB「絶望の具現化とも呼べる存在…マイナスエネルギーの現れである『魔獣』がこの世界から居なくなった訳じゃない」 

QB「人間が絶望を引き起こす限り、この星から魔獣が消滅する事は在り得ない」 

QB「流石に僕でも、魔獣の力に干渉する事はできない」 

QB「だから僕は、前時間軸の僕と契約し―――」 

QB「―――契約とは関係なく、願いを叶える力を手に入れる―――」 

QB「そう願った訳さ」 

QB「だけど願いを叶えるにはエネルギーが必要だ」 

QB「だから、君たちにはもう少し、僕に協力してもらうよ」 

QB「僕の最終的な目標は…」 

QB「再び世界の改変を引き起こすほどのエネルギーを回収する事」 

QB「マイナスとなる存在が完全に消失する世界が来るまで」 

QB「僕はしばらくこの星でエネルギー変換の役割をする」 

QB「…それでいいよね、暁美ほむら」 

QB「………」 スッ 

ほむら(………) 

ほむら(私が今まで知り得る事の出来なかった未来) 

ほむら(だけど戦いは終わってはいない…) 

ほむら(まったく先が見えないわね。だけど今までの時間に比べたら大した事ないわ) 

ほむら(…願いを叶える力…私とまどかを…)ダラダラ 

ほむら(いけないわ、鼻血が…)フキフキ

ギーゼラ「………」スー 

ゲルトルート「可愛い寝顔ですわね…」 

パトリシア「…」ドキドキ 

ゲルトルート「どうしたのかしら?顔赤いですわよ」 

パトリシア「そっ、そんなことっ…」 

ゲルトルート「…そうですわよね。あなた最初から首から上がないですもの」 

パトリシア「あ…ひどいですよぉっ!」 

ゲルトルート「ふふっ、ごめんなさいね♪」ニヤニヤ 

パトリシア「うぅー…」 

ギーゼラ(…ボクまだ寝てないんだけどな…) 

          ◆ 

イザベル「一人ぼっちは寂しいよぉ…」グスッ 

オクタヴィア「ごめーんwwwwww待った?」 

イザベル「…どこに行っていたのですか?…もう…」 

オクタヴィア「あれ?なんか鼻声だけど大丈夫?」 

イザベル「なっ、なんでもないですよ」 

オクタヴィア「ソレ本当ー?」 

イザベル「…」 


ロベルタだったもの(そろそろ助けてくんねぇかなー…)

次の日――― 

杏子「うぅー…体がダルい」 

マミ「栄養の偏りすぎよ」 

フィナロッテ(あなたが言えた事じゃないわね)モグモグ 

シャルロッテ「髪型セットする前のマミマミ可愛い…」 

ティロッテ「それティロも思った!」 

マミ「ほら、朝ご飯しっかり食べてね」サッ 

杏子(なんだかサイゼリアにありそうなサラダだな…それとチーズトースト…と野菜スープ) 

ティロッテ「いただきまーす!」モグモグ 

シャルロッテ「チーズぅ♪」モグモグ 

杏子「ん、美味い」モグモグ 

フィナロッテ「…」モグモグ 

マミ(親戚のおばさんの仕送りだけじゃ食費が足りなくなるわね…)モグモグ 

シャルロッテ「そういえば最近オッティ見ないよね」 

マミ「ええ…一体何してるのかしら?」 

          ◆ 

オッティ「なんや、えらい大儀そうやん」 

エリー『さややが帰ってきてないんだよぉ…』カタカタ 

マリア「お陰でエリーに色々してあげられたのだけどね…フフ」 

オッティ(ほんま怖い嬢ちゃんやでぇ…)

ギーゼラ「世話になったね」 

ゲルトルート「またいらして下さいませ♪」 

パトリシア「ギーゼラさん、これからどこに行くんですか?」 

ギーゼラ「うーん…まぁ、自由にね」 

オクタヴィア「くぅー、なんかかっこいいなー!」 

イザベル「自由、ですか…いいですね」 

ギーゼラ「それじゃ、またね」 ギュインッ 

     キイイイイィィィン… 

オクタヴィア「調子いいねぇ」 

ゲルトルート「…あなたはどうするんですの?エリーさんやマリアさんも心配してますわよ?」 

オクタヴィア「あ…ちょっと散歩のつもりだったんだけどなぁ。すっかり帰る事忘れてた」 

パトリシア「えぇー…」 

イザベル「…また来てくれますよね?」 

オクタヴィア「当然だよ♪」ニコッ 

イザベル「…///」 

ゲルトルート(あの顔で笑われても困りますわね…) 

パトリシア(ちょっと怖いですよ…) 


ロベルタだったもの(マジでほっとかれてんだけどどうすんのコレ。というか結界の外に出ちまったし) 

ロベルタだったもの(はぁ…完全に忘れられてるしよぉ。ウチってもしかして概念か何かなんじゃね?) 

ロベルタだったもの(って何言ってんだよウチは…これからどうすりゃ…ん?) 

     ザッ 

   「おや…グリーフシード?こんな所に落ちているなんて」 

ロベルタだったもの(誰だコイツ…どっかで聞いた事ある声だな…) 

   「魔女の物のようだし、孵化させておこうか」 ゴオォッ 

ロベルタだったもの(なんだとォ!?)

ロベルタ「…うぅ?」 

   「なんだ、君だったのかい。鳥かごの魔女」 

ロベルタ「…あァ、誰だよオメェ」 

   「あぁ、この姿じゃわからないのも無理はないか」 

QB「僕はQBだよ。僕が契約して、魔法少女になったんだ!」ニコッ 

ロベルタ(ワケがわからねぇ…ぜってぇ筆者のシュミだろ…) 

QB「そういう事は思わないほうがいいよ?」 

ロベルタ「…ウチ今声に出して言ったっけか」 

QB「今の僕は何でもできるからね。生物の心情を読み取る事も容易い事さ」 

ロベルタ「…はぁ」 

ロベルタ(でも…銀髪ツインテ…顔も幼くて…正直可愛いぜ…)ジュルリ 

QB「まったく、君は何てことを考えているんだい」 

ロベルタ「あ、やべェ」 

QB「というか表情だけで何考えてるか想定できるレベルだったよ」 

ロベルタ(ウチって上半身カゴに埋まってて顔見えないよな) 

QB「そこは気にしたら駄目だよ」 

ロベルタ「…」 

QB「おっといけない、新しい魔法少女候補を探しに行くんだった…それじゃっ」 シュンッ 

ロベルタ「オイオイ、テレポートて…とことんチートになってきてんぞ…」 

ロベルタ(…というか瞬間移動とか出来るなら最初から使えばよくね?なんでわざわざウチの所に?) 

ロベルタ(もしかしてアイツはウチの事をォー…!?) 

QB(いや、それは無いよ) テレパシー 

ロベルタ(だよなー) テレパシー

マミ「それじゃ、学校行ってくるわね」 

ティロッテ「いってきまーす!」 

シャルロッテ「いってらっしゃい♪」 

フィナロッテ「…勉強頑張って」モグモグ 


杏子「あんたは学校に行ってないのか?」 

フィナロッテ「…アタシの姿は人から見えないの。姉は人間になり、自分は魔女として確立したから」モグモグ 

杏子「見た目はどうみても人なのにな」 

シャルロッテ「アタシだけ体小さい…」 

フィナロッテ「…あなたがアタシの母親って言っても誰も信じないでしょうね」モグモグ 

シャルロッテ「うぐぅ…」 

杏子「なんというか…立場が逆だろあんたら」 

フィナロッテ「…否定はしない」モグモグ 

シャルロッテ「否定できないよぉ」 

杏子「妙な関係だよなぁ…」

さやか「ただいまー!」 

マリア「遅いじゃない」 

オッティ「朝から邪魔してるで」モグモグ 

エリー『どこ行ってたのよぉ…ばかぁ』カタカタ グスッ 

さやか「ごめんごめんwww」 

マリア「それと…あなた学校は?」 

さやか「その為に戻ってきt…って時間やばああぁっ!?」 

エリー『アタイのパソコンを時計代わりにしないでよ…』カタカタ 

オッティ「遅刻確定やで」モグモグ 

さやか「というかあんた何であたしの楽しみにしてた一本満足バー食べてんのぉ!?」 

オッティ「5時まで待てんかったんや」キリッ 

さやか「そういう問題じゃないでしょおおお!!」 

エリー『もう8時10分だよ?』カタカタ 

さやか「ヤバイヤバイ着替えないと!!」シュバババ 

エリー『わっ…目の前で脱がなくても///』カタカタ 

オッティ「ワイには速すぎて見えへんで」 

さやか「行ってきまああす!」ダッ 

エリー『待ってよ!アタイも行くー!』カタカタ 

マリア「いってらっしゃい」 

オッティ「…あの嬢ちゃん、弁当忘れてへんか?」 

マリア「私が作って持って行くわ」 

オッティ「あんたええ子やなぁ」 

マリア「そう?」ドヤッ 

オッティ「…」

ギーゼラ「見滝原も案外狭いものだね」 

ギーゼラ「まだ昼前か…杏子が魔獣退治を始めるのはもうちょっとかな」 

QB「やぁ、調子はどうだい?」 

ギーゼラ「昨日は悪かったんだけどね…だいぶ慣れたよ というか何で君が少女の体になっているんだい」 

QB「可愛いだろう」 

ギーゼラ「自分で言うセリフじゃないと思うんだけどな」 

QB「この姿で『魔法少女になってよ!』って言うと結構契約してくれる少女が多くてね」 

ギーゼラ「…そうかい」 

QB「そういえば君に言い忘れていた事がある」 

ギーゼラ「?」 

QB「君が魔女の結界内にいる時は魔女になるけど、それ以外の場所での君は魔法少女と言ってもいいレベルだ」 

QB「つまり、魔法も使えるし、武器の召喚もできる」 

ギーゼラ「ボクの速力魔法は魔女の時からでも使えたけどね」 

QB「ただしソウルジェムは存在しない。変身はイメージすれば擬似的にできるんだけどね」 

QB「魔力が切れそうになったら、自身に直接グリーフシードを当てるといい」 

ギーゼラ「…自分の体にグリーフシードを、ということは」 

QB「肉体に汚れを溜め込んでいるという事さ。完全に肉体が濁ってしまえば」 

ギーゼラ「…肉体が滅びるという訳だね」 

QB「君も昨日からだいぶ魔力を使っているね?このグリーフシードを使うといい」 

ギーゼラ「気が利くね」 スゥゥ 

QB「肉体が完全に壊れる前に、元の姿に戻る事をオススメするよ。それじゃ」 シュンッ 

ギーゼラ「…」 

ギーゼラ「ボクも魔獣狩りか…楽しくなってきたよ」

マリア「Wake up♪ The ヒーロー♪ 燃え上がれ♪」ルンルン 

オッティ「なんや楽しそうやね」 

マリア「あの子のお弁当作っているのよ」 

オッティ「ほぉ」 

マリア「おかずの1つに激辛の物を仕込んでみようと思うの♪」 

オッティ「なんやて?」 

マリア「玉子焼きにカラシを大量に入れて…ウフフ」 

オッティ「…」ガクガク 

マリア「あなたも味見してみる?」 

オッティ「結構や!ワイ辛いんはいらんて!」 

マリア「あら残念」 

オッティ(なんで魔法少女や魔女はこんな子しかおらんのや…) 

マリア「完成よ♪」 

オッティ「ワイが届けてやるで。世話になったしな」 

マリア「あら、助かるわ」 

オッティ「ほな、行ってくるでー」 

マリア「お弁当の中身ぐちゃぐちゃにしないでよ?」 

オッティ「…わかってるがな」 ヒュー 

マリア「ウフフ…楽しみだわ♪」

杏子「たまには辛いのもいいな」モグモグ 

フィナロッテ「…アタシはあまり好きじゃない」モグモグ 

シャルロッテ「きょーこ、風邪はもう大丈夫?」 

杏子「ああ、もう全然なんともないっての」 

フィナロッテ「…」モグモグ 

杏子「もう昼か…そろそろ町の見回り、行くかい?」 

フィナロッテ「…そうね」 ギュッ 

シャルロッテ「んぇ、フィナ?」 

杏子「…こうして見ると、ホントぬいぐるみにしか見えないな」 

フィナロッテ「…シャルロッテ、いつも足遅いもの。抱いて行かないと」モグモグ 

シャルロッテ「うぅー」 

杏子「…んじゃ、行こうか」 

フィナロッテ「…ええ」モグモグ

学校の屋上――― 

さやか「…お弁当忘れたぁぁ…」 

エリー『急ぎすぎだよ…もぅ』カタカタ 

まどか「さやかちゃん、私のお弁当よかったら食べt」 

   「その必要はないで!」 ギュンッ 

ほむら(…最近セリフ取られてばっかりだわ) 

オッティ「マリアが作った弁当やで」 

さやか「おぉぉ!さんきゅー!」スッ パカッ 

オッティ「用が済んだことやしワイは帰るで。ほな」 ギュンッ 

エリー『うぁ…おいしそぉ』カタカタ 

まどか「玉子焼きなんて私のパパより凄いかも」 

ほむら「私もこれ自分で作ったのよ、まどか」ドヤッ 

まどか「うん…」 

さやか「さぁて!いただきまーす!」 モグモグ 

エリー『…』 スポッ 

まどか「あ、久しぶりに外に出たエリーちゃん」 

さやか「んんー?エリーも食べたいの?」 

エリー「…うん」 

さやか「んじゃあ…ホラ、玉子焼き」 スッ 

ほむら(…間接キス…まどかにもやってみようかしら) 

エリー「えへへ…アタシ玉子焼き大好きなの」 パクッ

仁美(学級委員ってのんびりする暇ないですわ…) 

仁美(今頃さやかさん達は屋上で仲良くお弁当を…羨ましいですわ) 

     エリイイイイイィィィィィィィッ!!? 

仁美(…?) 

仁美(なんでしょう?屋上から叫び声が…?) 

仁美(…気のせいですよね) 


食堂――― 

ティロッテ「〜♪」 パッパッ 

生徒C「巴さんの従妹って…」 

ティロッテ「従妹じゃなくてむs…んむ」 

マミ「その、ティーちゃん?お弁当に粉チーズをかけるのはどうかと思うのだけど」 

ティロッテ「そーかなぁ?」 ドサッ 

生徒A「うわぁ…」 

生徒B「ティロッテさんって、あのぬいぐるみに似てますよねー」 

マミ「そ、そうね…この子がモデルだもの」 

生徒B「そうだったんだ…よく似てるなぁ」 

マミ(危ない所だったわね…) 

ティロッテ「おいしー♪」モグモグ 

生徒A「お弁当がほとんど真っ白になってる…」 

生徒C「…なんで太ってないのかしら…羨ましい」 

マミ「私も羨ましいわ…」

杏子「魔獣の反応があるな」 

フィナロッテ「…それに1体だけじゃない。どうする?」モグモグ 

杏子「あたしは一人でも大丈夫だけど、そっちはお人形さん連れてるんだろ?」 

シャルロッテ「馬鹿にしないでよぉ」 

フィナロッテ「…何かあったらテレパシーで連絡して」モグモグ 

杏子「おう」 

フィナロッテ「…それじゃ」ダッ 

          ◆ 

ギーゼラ「…そういえば昨日から何も食べてないな」グゥ 

ギーゼラ「杏子を探すついでにシャルロッテも探すとしよう」 

     ゴォォォ 

ギーゼラ「…」 

ギーゼラ「やれやれ、魔獣か…面倒だね」 

ギーゼラ「仕方ない、ワルプルギスの夜以来の戦闘だ」 

ギーゼラ「肩慣らしに丁度いい…相手してあげるよ」 

魔獣「オレハポテトダ!」

フィナロッテ「…アタシたち両方接近戦タイプ」モグモグ 

シャルロッテ「でもあいつ…近寄りづらいよ。熱を放ってるみたい」 

魔獣「サンジュウハチドノwwwwwマナツビwwwwwナツマツリwwwwwコンナヒハwwwww」 

フィナロッテ「来るわ、しっかりつかまって」ザッ 

魔獣「ガンバンベwwwwwww」ドッ 

シャルロッテ「ひゃぅ」ギュッ 

フィナロッテ「…ッ」ザザーッ 

魔獣「オドレミツバチwwwww」ドォッ 

フィナロッテ「くっ…」ズザッ 

シャルロッテ「どうしよ…まるで隙がないよ」 

フィナロッテ「…」クルクルッ チャキン 

フィナロッテ「…これでも食らいなさい」シュバッ 

魔獣「ウチノメサレテモwwwww」 

シャルロッテ「その武器ほんと危なっかしいよ…」 

フィナロッテ「…そう?慣れたらどうってことないわ。バタフライナイフってそういう物よ」スチャ 

魔獣「モウアタックwwwwwww」ドッ 

フィナロッテ「…くっ、魔力を込めた攻撃とはいえ大したダメージにはならないわ」 

シャルロッテ「ナイフだもん…」 

フィナロッテ「…急所に当てれば確実に持っていけるのに、あいつの放つ熱気で景色が揺らいで見える」 

魔獣「ビガッwwwwwビガッwwwww」ドッ 

フィナロッテ「ぅあっ…」ガクッ 

シャルロッテ「フィナ!」 

フィナロッテ「…どうってことないわ。にしても、どうすれば…」 

   ―――痛覚を遮断すればいいんじゃないのかい?そうすれば熱も感じないはずだよ――― 

フィナロッテ「…QBのテレパシー?…確かにそうだわ。だけど…」

杏子(まさか先客がいたとはね…誰だ?あの銀髪) 

杏子(あたしの縄張りで好き勝手しやがって!) 

ギーゼラ「…」 スッ… 

杏子(…槍、か。あたしと違って一般的なタイプの物だな) 

魔獣「オレノアタラシイワキヲミセテヤル!」 

ギーゼラ「…」 ゴォォォ… 

杏子(槍を構えた…魔力も中々じゃねえか) 

魔獣「マソップ!!」 ドッ 

ギーゼラ「…銀槍(グングニル)」 ヒュッ ギュオオォッ 

魔獣「カノジョガデキマシター!」 ドスッ グシャ 

杏子(あいつ強えな…って) 

ギーゼラ「ふー…グリーフシード、っと」 ヒョイ 

杏子「オ、オイ!人の縄張りにある獲物を何横取りしてんだよ!」 

ギーゼラ(…相変わらず喧嘩っ早いなあ) 

杏子「許さねえ…!ぶっ飛ばす!」 ジャキ 

ギーゼラ「やれやれ…やるなら、お手柔らかにね」 スッ 

杏子「『紅蓮の槍』の名を甘く見るなよ!!」 ダッ 

ギーゼラ「ならボクは『白銀の槍』と言ったところかな?」 ギュンッ 


QB(まったく、この2人は何をしているのやら) 

QB(喧嘩するほど仲が良いというのはこの星のことわざだけど…) 

QB(人間って本当にわけがわからないよ)

フィナロッテ「…杏子のほうは終わったみたいね」 

シャルロッテ「よかったぁ」 

フィナロッテ「…さて、痛覚を遮断した所で体にかかる負担は大きいわ」 

シャルロッテ「やるなら一撃で決めないとね」 

フィナロッテ「…言うのは簡単だけど実行するのは難しいのよ」 

シャルロッテ「マミマミみたいに『ティロ・フィナーレ!』ってできないの?」 

フィナロッテ「…そうだわ、それよ」 

シャルロッテ「えっ」 

フィナロッテ「…ふふ、そこで待ってて。シャルロッテには特別に見せてあげるわ」 ゴゴゴゴゴ 

シャルロッテ「え?ええ?」 

フィナロッテ「マミには悪いけど、ティロ・フィナーレなんてダサい」 ジャキ 

シャルロッテ「そんなひどい!」 

フィナロッテ「…アタシの考えた必殺技、あいつに叩き込んでやるわ!」 ダッ 

シャルロッテ「…」ワクワク 

魔獣「イキサキイケメンwwwww」 

フィナロッテ「…」 スッ 

シャルロッテ「わっ…真っ黒のでっかい剣?」 

魔獣「ハイビスカスwwwwwww」 ドォォォ 

シャルロッテ「危ないっ!あんな近距離避けられないよ!!」 

フィナロッテ「―――終焉の夜(ラグナロク・ナハト)!!」 ズギャアアアァァァン 

シャルロッテ「ある意味マミマミより酷いネーミングセンスだよソレェェ!?」

フィナロッテ「…終わったわね」パクッ 

シャルロッテ「ちょっと、今の…」 

フィナロッテ「…ただの斬撃じゃないわ。アタシの主の因果律を集中させたのよ」モグモグ 

フィナロッテ「簡単に言えば、クリームヒルトから譲り受けた魔力を剣に宿して放つ大技」モグモグ 

フィナロッテ「…例えワルプルギスが相手でも、まともに当たれば一撃で倒せるわ」モグモグ ドヤッ 

シャルロッテ「えぇー…」 

フィナロッテ「その気になれば太陽ぐらい破壊できる威力だから、終焉の夜ってわけ」モグモグ 

シャルロッテ「そんな危なっかしいの、なんで今ここで使うの!?」 

フィナロッテ「見せたかっただけよ」モグモグ キリッ 

シャルロッテ「えぇー…」 

フィナロッテ「…それにしても杏子遅いわね。何してるのかしら」モグモグ 

シャルロッテ「見に行く?」 

フィナロッテ「あなたが見たいだけでしょ」モグモグ 

シャルロッテ「正解!」 

フィナロッテ「…」モグモグ

杏子「はぁっ!」 ブンッ 

ギーゼラ「遅いよ。そんな攻撃じゃあ駄目だ」 ギュンッ 

杏子「チッ…ちょこまかと動きやがって…」 

ギーゼラ「君の槍は実に多彩で優秀だけど…」 ギュンッ 

杏子「ッ!」 

ギーゼラ「ボクはシンプルな物のほうが扱いやすい…ねッ!」 ブンッ 

杏子「ぐ…ッ!!」 ガキンッ 

ギーゼラ「…ボクのスピードで勢いをつけて投げた槍を受け止めるとはね。さすがは杏子だ」 

杏子「な、なんであたしの名前を…どこかで会った、か…?」 

ギーゼラ「おや、名乗ってなかったかい?ボクはギーゼラだよ」 

杏子「んな…!?」 

ギーゼラ「驚いたかい?」 

杏子「くっ…何でお前が人間の姿になってんのかわかんねぇけど…」 

杏子「テメェのせいでこっちは何度も寒い思いしてんだ!ぜってーぶん殴ってやる!!」 

ギーゼラ「やれやれ…わかった、お互い全力で相手しよう。君の相手をしてると楽しいからね…ボクも久々に燃えてきたよ」 

杏子「フン…どこまでそんな戯言抜かしてられるかなッ!」 


フィナロッテ「…何やってるの?あれ」モグモグ 

シャルロッテ「しらなーい」モグモグ

ギーゼラ「スピードも駄目、攻撃に対応できてないし…期待外れだ」 ガキンッ 

杏子「くっ…!」 ドサッ 

ギーゼラ「ボクの勝ちだね」 

杏子「…」 

ギーゼラ「…まだ何か言いたそうだね?」 

杏子「…へっ、勝負は終わってねぇんだよ」 

ギーゼラ「何を言って…!?」 ドゴッ 

杏子「フン…ざまぁみろってんだ」 

ギーゼラ「ぐ…き、君は一体、ボクに何をしたんだい…?」 

杏子「これがあたしの魔法さ…こっちは幻影で」 シュンッ 

ギーゼラ「消えた?」 

杏子「後ろだよバカ」 

ギーゼラ「…そういうことか」 

杏子「あたしの魔法は『眩惑』と『幻覚』の魔法ってことだ。事情があってずっと封印してたんだけどな」 

ギーゼラ「なんだって…くっ、ボクの負けだ」 

杏子「そうそう、それでいい。つーわけだからグリーフシードを…」 

ギーゼラ「ああ、そうだね…」 

杏子「わかればよろしい」 カチッ スゥゥゥ 

ギーゼラ「…」 ドサッ 

杏子「オイ、なに急にぶっ倒れてんだよ?」 

QB「おや、彼女は魔力の使いすぎのようだね。このままじゃ死ぬよ」 

杏子「なんだとぉぉッ!?」

杏子「くそっ…ストックしておいたグリーフシードじゃ浄化しきれねぇっていうのかよ…」 

QB「彼女は普段から魔法を使っているし、さっきの戦闘も本調子ではなかったはずだよ」 

杏子「…なんでこいつは…!」 

シャルロッテ「きょーこ…」 

フィナロッテ「…グリーフシードなら沢山あるわ」 ジャラジャラ 

杏子「…頼む」 

          ◆ 

     ザザーッ 

ギーゼラ(ここは…) 

ギーゼラ(…夢の中の世界といったとこかな) 

ギーゼラ(…波の音が聴こえる) 

ギーゼラ(なぜだか波の音を聴くと色々思い出すよ) 

ギーゼラ(…ボクの父は有名なモトクロス選手だった。ボクもバイクが大好きだった) 

ギーゼラ(ボクが魔法少女になった時の願い…) 

ギーゼラ(家族全員、事故に遭わないように) 

ギーゼラ(そう願ったはずなのに…) 

ギーゼラ(魔法少女になって一年ぐらい経つ頃かな) 

ギーゼラ(父が人を撥ねた) 

ギーゼラ(QBは「事故には遭わないけど、本人が事故を起こしてしまうのは願いの範囲外だ」と言った) 

ギーゼラ(父は現実から逃げるように自殺した。母も後を追うように…) 

ギーゼラ(そしてボクは絶望し、魔女になった) 

ギーゼラ(………) 

ギーゼラ(…意識が薄れてきたね…もうお目覚めの時間か)

QB「…もう大丈夫みたいだよ」 

ギーゼラ「…」 パチッ 

シャルロッテ「おはよーう!」 

ギーゼラ「わっ…びっくりさせないでくれよ」 ハハハ 

杏子「…ったく、手間かけさせやがって」 

フィナロッテ「…グリーフシード、6つも使ってしまったわね」モグモグ 

ギーゼラ「そんなに使わせてしまったのか…ごめん」 

杏子「謝るんじゃねぇよ…こっちだってさ、いきなり戦い仕掛けちまって悪かったよ」 

ギーゼラ「それはボクが君の縄張りを荒らしたから…」 

杏子「あーもう!素直に謝ったんだからそれで終わりにしろよ!」 

フィナロッテ「…普通そこでキレるかしら」モグモグ 

シャルロッテ「ないと思う…」 

ギーゼラ「…」 グゥ 

杏子「…なぁ、お前が本調子じゃなかったのって、もしかして腹減ってるから…?」 

ギーゼラ「…まぁ、そうだね」 

杏子「はぁ…そういうことかよ」 スッ… 

杏子「食うかい?」 ニカッ 

ギーゼラ「…うん。ありがとう」 ニコッ 

シャルロッテ「ハッピーエンドだね!」 

フィナロッテ「…そうね」モグモグ 

QB(グリーフシードを一気に6つも食べたらお腹いっぱいだよ。きゅっぷい)

夕方、海岸沿いの道路――― 

     ブーン 

杏子「おー、いい眺め!」 

ギーゼラ「そうだね…」 

杏子「まさかお前がバイクを運転できるなんてなー」 

ギーゼラ「記憶を頼りに家を探したら、バイクがそのままあったからね。たまにはいいだろう?」 

杏子「いつものが速すぎるからな」 

ギーゼラ「…あれは今後しないようにするよ」 

杏子「なぁ、ギーゼラ」 

ギーゼラ「ん、なんだい?」 

杏子「たまにはさ、こうして海に来るのも…悪くないと思う」 

ギーゼラ「…うん」 

杏子「でもさ…」 

ギーゼラ「…?」 

杏子「もう風邪引くのは懲り懲りだなっ!!」 アッハッハ 

ギーゼラ「だよねー」 ハハハ 

 

                    【後日談・海風に吹かれて】 〜おしまい

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